このページでは、ラミレジィが罹る病気の一つ「腸管鞭毛虫症」の症状と治療方法を掲載します。
この病気はディスカスやエンゼルフィッシュに多く見られますが、ラミレジィにも見られる病気なので、日ごろの観察で健康状態をチェックしておくことが大切です。
腸管鞭毛虫症の病状について
この病気の特徴は白い糞(透明な糞)をしているように見えることです。腸管に鞭毛虫(スピロヌクレウス)が異常繁殖することにより引き起こされるとされています。
このような糞は消化不良などでも発生しますが、いずれにしてもラミレジィの不調につながる要素のため、発見した場合はよく観察して対処する必要があります。食欲があるのに、白い糞(透明な糞)をしている場合は腸管鞭毛虫症の初期段階である可能性が高いと言えるでしょう。(進行すると食欲も無くなります)
腸管鞭毛虫症の治療方法
腸管鞭毛虫症の治療には、主に寄生虫を駆除する薬を口形投与する形となります。イベルメクチンやフラジールなどが効果的ですが、これらの薬は日本では処方箋がなければ購入することができないため、入手はやや難しいのが難点です。
まだ餌を食べる段階であれば、ディスカス用として売られている「虫下しハンバーグ」がせお勧めです。入手が容易、薬の容量も気にする必要がなく、ほかの薬の入手よりもコストパフォーマンスにも優れています。
ラミレジィはそのままでも食べられるはずですが、ディスカスハンバーグは製品によって粒の大きさが異なる為、口に入らない場合は凍ったままの状態でおろし金やチーズおろしで摩り下ろして与えると良いでしょう。
上記の虫下しハンバーグを食べない場合、飼育水に駆除薬を溶解させて薬浴させる方法も一定の効果があります。フラジールの使用することができますが、フラジールは水に溶けにくい性質があるため、エタノールや酢酸を乳鉢やペットボトル、プロテインシェイカーなどを使い、よく撹拌して溶解させるのがベストです。
フラジールは日本では処方箋が無いと購入できない薬のため、海外から個人輸入を行うか、知り合いの獣医先生に相談するなどの入手方法があります。個人輸入の場合は配達されるまでに時間がかかるので、常備できれば理想的と言えるでしょう。
腸管鞭毛虫症を予防する方法
この病気は元気なラミレジィであっても腸に鞭毛虫がいる場合もあります。元気な個体なら、免疫が勝ち大量に殖えることも無いのですが、体調を崩したりする際に発症するケースが多いと言えるでしょう。
また活イトミミズや活アカムシを与えている場合はほかの餌と比較して、腸管鞭毛虫症になりやすい場合があります。冷凍アカムシなどでも、不衛生な商品を与えてしまった場合などで発生する場合が増えるので気を付けたいところです。
人工飼料も含め、古く酸化している餌を与えると、このような病気の原因になります。飼料は沢山購入するほど安価になりますが、なるべく数か月で使いきれる量の製品を選ぶことをお勧めします。
ラミレジィの病気と治療方法 – 魚病の種類一覧
1.熱帯魚の病気で最も多い「白点病」の症状と治療に必要な薬と対処方法
2.感染力が強く致死性の高い「カラムナリス症」の症状と治療に必要な薬と対処方法
3.体にカビが生えてしまう「水カビ病」の症状と治療に必要な薬と対処方法
4.外見に大きな異常が発生する「エロモナス症」の症状と治療に必要な薬と対処方法
5.ツリガネムシの寄生により発病する「エピスチリス症」の症状と治療に必要な薬と対処方法
6.外見では判別が難しい「エラ病」の症状と治療に必要な薬と対処方法
7.白い糞(透明な糞)に見える「腸管鞭毛虫症」の症状と治療に必要な薬と対処方法
8.新種の病気?体表へ付着する「線虫寄生症」の症状と治療に必要な薬と対処方法(準備中)
魅惑のラミレジィ コンテンツ一覧
■ラミレジィ 種類図鑑 – 多彩な色彩を持つ改良品種の種類と特徴を解説
■ラミレジィ 飼育マニュアル – 必要な水槽の大きさや適した飼料(餌)、水温・水質やフィルターの適正など
■ラミレジィ 混泳マニュアル – ラミレジィ同士の混泳~種類別の相性の良い熱帯魚の紹介
■ラミレジィの繁殖方法 – 繁殖形態~必要な水槽設備、稚魚の育成方法など
■ラミレジィの病気と治療 – 症状と必要な治療に使う魚病薬の種類など
■ラミレジィ Q&A – よくある質問とアドバイス集
■ラミレジィ 水槽紹介 – アクアリストの水槽をご紹介